(画像をクリックすると元の大きさでご覧になれます)
NTTにお勤めの守倉正博くんがすごい研究をされて、文部科学大臣 科学技術賞を4月17日に受賞されました。おめでとうございます。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
NTTにお勤めの守倉正博くんが、「ブロードバンド無線LANにおけるOFDM方式の研究」の功績により、文部科学大臣 科学技術賞を受賞されました。
受賞理由となった研究は、無線LANを高速化にするための発明で、守倉くんの寄与がなければ、これほど、無線LAN利用によるインターネットアクセスが一般化することはなかったと思います。
現在販売されているノートパソコンには、ほぼ100%無線LAN機能が搭載されています。「intel Centrino」というシールが貼られていれば、それはパソコンにインテル製の無線LANが搭載されているという意味ですが、「守倉くん インサイド、守倉くんの発明が入っている!」という意味でもあります(笑)。本当におめでとうございます。
念為、以下が"正確な"受賞理由です。
(以上、田中記)
従来のマイクロ波帯無線LANでは伝送速度が2Mbit/sに留まっており、高速化の実現のためマルチパス干渉に強く周波数利用効率の高い無線通信方式が求められていた。
本研究では、マルチパス干渉に強く周波数利用効率が高いがパケット伝送への適用が困難であったOFDM技術を無線LANパケット伝送に適用するため、OFDMパケット信号の送信間隔を短縮する技術、OFDMパケット信号の到来タイミングを高速かつ高精度に周波数同期を行う技術、送受間の周波数ずれに起因するサブキャリア信号の位相回転を高精度に補正する技術、マルチパス伝播による波形歪を高精度に等化する技術等を考案、確立したものである。本研究により、高速化に適したOFDM技術を無線パケット伝送に適用することが可能となり、IEEE802.11a、IEEE802.11g等の国際標準規格に採用され、ブロードバンド無線LAN、高速無線アクセスの普及に貢献した。本成果は、無線MANをはじめとする次世代高速無線通信推進の礎となっており、今後のユビキタス社会に大きく寄与することが期待される。
|