平成16年7月16日金蘭会セミナー辰巳氏講演 資料
『戦略的防衛医療構想』
辰巳氏は昨年4月にも上記のテーマで講演され,昨年10月の母校講演会でも同じテーマに触れておられます。ややいかめしい標題なので難しそうに聞こえますが,実は私たちの健康管理に密着した身近な話題。年齢的にも「生活習慣病」という言葉が気になりませんか? 新聞を見れば「高齢化社会」「医療費増大」という文字が目に入りますね?
これは,そうした問題を解決しようという構想なのです。神経細胞のようにITを活用し,その助けによって健康的な生活を支え,将来的には「どこにいても健康管理ができるユビキタス社会」の実現を目指す,というお話です。
WEB金蘭会のセミナー記事と少し重複しますが,ここでは講演について少々ご紹介し,さらに辰巳氏から送られてきた映像(ビデオ)をご覧いただきたいと思います。
昨年4月の講演では時間切れもあり,あまり具体的なことは聞けませんでした。
10月の母校文化講演ではもう少し具体的にその発案やデータの収集方法,ネットワークの張り方などを聞くことができましたが,今回はさらに掘り下げた内容になりました。すでに実現されたいくつかのシステムが紹介され,その実証実験データも示されたのです。なんとも早い展開ですね。
実現しているものの一例をあげれば,
★携帯電話に連動している歩数計を使った「ねっとま」というWEBサイトでのダイエッ
トマラソンの実現、
昨今よく聞く禁煙マラソンなどもその一環です。
★データ送信型の血圧計・体重計・便器等の生体センサー
《メーカーとのタイアップで、すでに製品化》
などがあります。
さらに、さまざまな形の生体センサーからデータが送られ蓄積され、健康サービスセ
ンターからお知らせが来るという『ゼロクリック・逆ナースコール』というシステム
の構想も示されました。なんだかSF小説のようですが,短期間に実績を上げられた辰巳氏のお話からすると,近い将来に実現されそうな気がします。
さらに言えば,これは総務省のうたう「ユビキタス社会」に近づくものだとも思えます。「ユビキタス」とは「いつでもどこでも誰でも」ネットワークにアクセスできることを指し,必ずしもPCやPDAなどを必要としません。電子機器や家電のみならず,身の回りのいっさいのものがネットワークにアクセスできる環境と言ってもいいでしょう。この「ユビキタス」の普及には,当然魅力的で実用的なコンテンツが必要ですが,「健康」というテーマはまさにぴったり。実現が待たれますね。
辰巳氏は,「ゼロクリックによるどこでも逆ナースコールと健康行動理論に基づく健康管理システムがこの社会に根付けば、これから日本が抱える医療費の増大の問題や高齢化社会の問題を解決する糸口になる」とまとめてくださいました。
昨年も金蘭会セミナーのあと、「資料としてお使いください。」と講義内容の資料が
送られてきました。
ここからご覧いただけます。
今回送られてきたのはビデオです。
辰巳氏によれば「厚生労働科学研究費による成果をわかりやすくしたビデオ」とのことで、「戦略的防衛医療構想」という、ちょっとインパクトのある上記タイトルの構想は、国の予算の付いたプロジェクトなのだと思われます。
4分ほどのビデオですが,セミナー講演の内容に沿っているもので、とても判りやすく
まとめられており、辰巳氏本人もビデオに出演しているので、ぜひご覧あれ!
ISDN以上であれば見られると思います。
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