大阪府立大手前高校昭和50年卒同窓会     学年新聞vol_25  
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vol_25_02   特別寄稿  背筋伸ばして胸張って   相武 亜人 

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菜の花  ぽんと100億円。ソフトバンクの孫正義氏が東日本大震災の義援金に投じた。さらに毎年の役員報酬も全額寄付するという。ユニクロの柳井正氏と楽天の三木谷浩史氏はそれぞれ10億円。ゴルフの石川遼の賞金全額寄付にも目頭が熱くなる。最近とんとテレビでお見かけしない久米宏は2億円でびっくり。語り調がきざっぽくて個人的には好きでなかったが、この2億円に免じて(?)久米嫌いを宗旨替えしました。額の多い少ないじゃないよ、気持ちの問題よと言うけれど、されどしかし。

 「がんばらない」で名高い医師の鎌田實氏はチェルノブイリ原発事故の医療支援に長年携わっている。キリンも陰ながら以前から支援を続けているので、鎌田氏はビールはキリンと決めている。私もその意気に賛同してキリン党だ。しかし、この度の震災でサントリーはビール・清涼飲料の1缶に1円を義援金に充てるという。年間約40億円。サントリーへの浮気もしてみよう。
 サントリーに限らず、多くの企業が義援金や物資提供に尽力している。ロート製薬(大阪市生野区)は社内に「震災復興支援室」を新設した。役員報酬の10%を1年間返上して4000万円の活動資金を捻出し、社員6人を専従させて震災遺児の長期的な生活と勉学の支援にあたるという。ロートの回し者ではないが、目薬はこれからロートですね。

 海外からのエールも胸を熱くする。日本人の誠実さ、品位を高く評価してくれたことは何より嬉しい。クウェートは450億円分の原油を贈ってくれた。1991年の湾岸戦争では多額の資金協力をしながら日本の顔が見えないと批判されたが、クウェートは「日本の支援は今も将来も忘れない」。中国とは尖閣諸島沖の漁船衝突事件でぎくしゃくしたが、最大限の支援をしてくれ、胡錦濤国家主席が北京の日本大使館に自ら出向いて黙祷してくれたのも異例だ。
 パプアニューギニアの山村では募金で30万円を送ってくれた。児童100人以上の年間教育費に相当する額だそうだが、感動した横浜市の71歳の男性は年金を工面して30万円を逆に現地の山村に届けた。「被災者に代わって恩返しします」と。

横断幕  奈良県五條市の豆腐店「伊勢屋」は店の前に「頑張ろう!日本」の横断幕2本を掲げている。店主の西村富士男さん(61歳)は「岩手の知り合いが横断幕を作ってるんやが、仕事がないというんで頼んだんや」。こんな応援だってある。スーパーでの福島や茨城産の野菜市は人気だ。

わかってる人はわかってる。見てる人は見てる。だから背筋伸ばして胸張って。真っ直ぐ前を見つめて生きていこう。


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